喫茶 一二三



以下この記事には作品の核心に触れる内容(ネタバレ)が含まれている可能性があります。

【原作既読】
氷菓(1巻相当)愚者のエンドロール(2)クドリャフカの順番(3)遠まわりする雛(4)ふたりの距離の概算(5)
(1)は終了。現在は(2)。
(4)は短編集で一部[やるべきことなら手短に・大罪を犯す・正体見たり]放送済。


氷菓 【2クール】

【01】 【02】 【03】 【04】 【05】 【06】 【07】 【08】 【09】

【第10話】 「万人の死角」

脚本 賀東招二
絵コンテ 坂本一也
演出 坂本一也
作画監督 高橋博行

アイキャッチ 処暑

06月25日(月) テレビ神奈川(tvk) 25:00

★★★★☆


奉太郎(中村悠一)は入須冬実(ゆかな)に"お茶"に誘われ2年F組の三人《[助監督]中城順哉(近藤孝行)・[小道具]羽場智博(阿部敦)・[広報]沢木口美崎(伊瀬茉莉也)》の映画の結末を推理した案はどうだったかと尋ねられました。
全員が芳しくないと報告する奉太郎でした。


お茶と言って"本当に"お茶だったりする訳ですが深い意味はありません。(笑)
入須は中城達の案を否定したのは誰かと尋ねますが勿論全て奉太郎です。
奉太郎は「妙な期待は困る」と言いつつも全てを否定してしまった訳ですが実の所入須の思う壺思惑通りだったようです。
三人は器ではないと言うのです。
技術のない者がどれだけ情熱を注いでも結果はしれたもの
三人には得難い技量はあるが今回の適役ではないと考えていたようです。
そしてその適役に期待する人物が一人居るのだと。
千反田える(佐藤聡美)・学外の人間・遠垣内将司(置鮎龍太郎)からその人物の力を聞いていたと言っています。無論奉太郎の事でしょう。
最初から古典部などではなく奉太郎が目当てだったのです。
つまり全てが織り込み済みと言う事でした。
茶番と言うか搦め手を用意してまで奉太郎の力を借りたかったのかとも思えますが寧ろ奉太郎の退路を断って取り組まざるを得ない状況を作ったようでもあります。
それに無理やり巻き込んでしまえば動くのが奉太郎です。(笑)
そんな話を淡々とする入須ですが大変非情で冷徹で怖いです。
君は特別よ。

君は・・・特別よ。

大事な事なので二回言いました。(笑)
もう奉太郎は入須に圧倒されています。
そこで改めてその技術を貸して欲しいと頼まれるのでした。
「ただ運が良かっただけ」と尻込みする奉太郎に入須は例え話を始めるのでした。
これもまた入須には織り込み済みだったんでしょう。

とある運動部に補欠が居た。
補欠はレギュラーを目指して極めて激しく努力したが叶わなかった。
そのクラブには補欠よりもずっと有能な人材が居た為だから。
中でも天性の才能の持ち主が居た。
その天才はある大会で大活躍をしてMVPを獲得した。
インタビュアーが秘訣を聞くと答えた。
「ただ運が良かっただけです」


入須はこの答えが補欠には余りにも辛辣だと思うがどうかと尋ねます。
奉太郎は何も答える事が出来ません。

誰でも自分を自覚するべきだ。

奉太郎は陥落寸前です。
と言うかこの期に及んでまだ迷うのは徹底した省エネ主義の賜物なのか自分を正確に見積もれていないだけなのかそれとも単純に無責任には関れないと言う誠実さの表れなのかどうなんでしょう。

結局は入須の勅令を受ける事となって翌日学校へと向う奉太郎でした。
途中で会った里志(阪口大助)には珍しい事だと言われていますが奉太郎は「お前はお前にしか出来ない事があるのか」と尋ねます。
里志は「ないね」と一言です。
自分には才能がないから。
それは例えば里志が憧れているシャーロキアンには知識の迷宮に徹底的に分け入って行こうとする気概に掛けているから決してなれないからと考えているのです。
若し摩耶花(茅野愛衣)がホームズに傾倒したならば三ヶ月で里志は抜かれるだろうと保証しています。
広く浅くで第一人者にはなれない事をを自嘲しているような里志ですがどうやら奉太郎が入須に乗せられたと見抜いたようです。
里志に「それでも自分の素質を危ぶむんだ」と言われた奉太郎は「お前は自分を疑わないな」と返しますが里志を高く買っているとも伝えます。
その気になれば日本一のシャーロキアンにもなれるだろうと言いますが里志にはその気はないようです。
要するに才能がある無しではなくなりたいのかなりたくないのかであってなりたいものに才能があるかどうかという問題なのかも知れません。
だからこそ里志は「羨ましい限りだ」と奉太郎に言ったのでしょう。

奉太郎が部室に着くと摩耶花も大袈裟に驚いています。
省エネもどんだけだよと思いますが単なるものぐさの扱いで歪みないです。
更に入須に誑し込まれたとは鋭いですが下品ですよ。(笑)
えるは(ウィスキーボンボンで笑)二日酔いらしいです。

奉太郎・里志・摩耶花の三人で映画を見直す事になりました。
結局一番有能だったのは小道具班という話では一致しています。
「難しいものを簡単に見せている」と奉太郎は言いますが摩耶花は「それはそう仕組まれたからではなくつまらないから」と厳しい意見です。
里志は「演出が弱くカメラワークが悪い」と分析しますが摩耶花も同調します。
摩耶花は幾つか改善点を挙げています。

その時山内(寺島拓篤)が闖入して来ました。
どうやら数学の尾道(山崎たくみ)の補習をサボっていたようですがまだ夏休みだと言うのに進級が危ぶまれるとか大変です。
そんな里志を山内は心配してやって来たのでした。
抵抗する里志ですが自分のメモを残して連れ去られて行きました。
更に摩耶花も図書当番で行ってしまいました。

ひとりになって奉太郎は映画を見直します。
そして本郷の真意に辿り着いたようです。

部室に入須がやって来ます。
奉太郎は結論を話し始めます。

先ずは海藤武雄(小西克幸)が倒れていた密室の問題。
犯人は窓からの出入りは不可能で扉から出入りしたと考えればマスターキーを使った。
密室へと繋がる右側の通路は杉村二郎(入野自由)の監視下にありここが第二の密室。
となると山西みどり(小清水亜美)瀬之上真美子(広橋涼)鴻巣友里(茅原実里)勝田竹男(泰勇気)には犯行は不可能。
となると七人目が存在した。
それは本郷が七人目の登場人物を探していた事からも裏付けられる。
ただし本郷は脚本をフェアに書いた。
つまりカメラマンが第七の登場人物だった。


入須は驚愕しています。
但し疑問がふたつ。
そのカメラマンが七人目だとして一言も声を掛けられていないのはどうしてなのか言うことです。
それこそが犯行の動機ではなかったのかと奉太郎は答えます。
入須の第二の疑問はそうであるならば遠からず七人目が疑われる事になるだろうしそもそも第二の密室は破られていないのではないのか。

別にいいでしょう、それくらい。

沢木口の言葉を借りて答える奉太郎ですが登場人物には判りきったことでも観客が謎に悩みさえすればそれでいいのではないかと言います。
だからこそあの脚本には探偵役がいないのかも知れない。

暫く沈黙を続ける入須ですしたが

おめでとう

君は本郷の謎を解いたようだと満足げでした。
自分の目に狂いはなく奉太郎には他の誰にもない技術があったと大絶賛です。
そして入須は奉太郎に映画のタイトルを付けて欲しいと頼むのでした。

万人の死角

入須はそのタイトルも気に入ったようです。
奉太郎も謎を解いて満足気です。

夏休みも終わり奉太郎が部室に行くと視聴覚室では無事完成した映画の試写会が行われているようです。
奉太郎が視聴覚室に向うと丁度クライマックスのところでした。
試写会が終わり映画の評判は上々のようで中城や沢木口も大喜びです。
羽場は納得していないようです。
里志も絶賛しています。
摩耶花も渋々ながら納得です。
えるは

わたし・・・ええと、後で、です。

と言って行ってしまいました。
里志も立ち去りますが摩耶花は奉太郎に疑問をぶつけます。

小道具のザイルはどした?


一件落着かと思いきやもう一転ですね。(笑)
ポイントは一人で結論を出してしまったということでしょうね。
まぁ時間も限られてなかった事ですし映画に関しては結果オーライで良かったのでしょうけど当初の目的からすればそうではないような雲行きですね。
本筋からはズレますが結構えるの小動物のような微妙な挙動がツボです。(笑)



L(^^).O(^^).V(^^).E(^^)
うんたん♪てへぺろ(・ω<)

KAkashi
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