英雄的指導に支えられた果敢なる実行主義



以下この記事には作品の核心に触れる内容(ネタバレ)が含まれている可能性があります。

【原作既読/氷菓(1巻相当)】

氷菓 【2クール】

【01】 【02】 【03】

【第04話】 「栄光ある古典部の昔日」

脚本 江上美幸
絵コンテ 河浪栄作
演出 河浪栄作
作画監督 池田和美

アイキャッチ 芒種

05月14日(月) テレビ神奈川(tvk) 25:00

★★★★☆


古典部文集の創刊号が無かったという事で意気消沈気味のえる(佐藤聡美)ですが奉太郎(中村悠一)は無理を承知で「里志(阪口大助)と摩耶花(茅野愛衣)が加われば心強い」と言いますがやはり抵抗があるようです。
ところが「時効」と言う言葉を聞いたえるは翻意します。


創刊号が無いという事実ではえるの心は動きませんでしたが時効に反応したのはやはり時間の問題だけではなくそれだけ真実に辿り着きたい表れなんでしょうね。
こうして45年前の謎に古典部で取り組む事になりそして「文集のネタになるかも知れない」と奉太郎は言います。
えるもすんなり協力を得られた事で嬉しそうです。
とある休日奉太郎の前に里志はまるで彼女のような口調で現れ自転車の前輪に蹴りを入れられるのでした。
里志の格好も若干アレな感じです。(笑)
資料を集めてえるのお屋敷へとサイクリングです。
軽快に自転車を走らせながら奉太郎は里志に「高校生活全般が楽しそうだ」と言いますが里志は僅かに不機嫌そうな表情で「薔薇色の話しか」と答えます。
更に「基本属性が薔薇色」と言いますが奉太郎は「寧ろショッキングピンク」と返しています。
確かにそんな感じですが里志にもそれは受けたようですが「奉太郎は灰色だ」と言っています。
ただしそれは貶める意味ではないようです。
"ショッキングピンク"の里志は誰かが薔薇色に染めようとしてもダメで染まる気はないのです。
奉太郎は積極的に学校生活に関ている事を指していったつもりのようですが里志は「何をしていても自分は自分で染まっている訳ではない」と言い「奉太郎を貶めるつもりなら無色だと言う」と飄々としています。
「好かれるつもりなない」と奉太郎は言いますが照れ隠しと負け惜しみのようなもので里志もそれを理解しているのか意に介してないですね。
そんな奉太郎と里志が友人である理由の一旦が見えた気がします。
そうこうするうちに千反田邸に到着です。
豪農と言うだけあって豪邸です。
門の前で「使用人が出迎えてくれそう」だとおどける里志ですが奉太郎は華麗なるスルーを決めました。
出迎えはえる本人でガッカリする里志でした。
大きなお屋敷ですが使用人どころか家族の気配もないみたいですね。
まぁ昼間の農家ですからそんな雰囲気なのかもしれませんしそもそもが大邸宅です。
座敷に通されると摩耶花が先に到着していていきなり「遅い」といいますが奉太郎は「時間通り」と返します。
基本この二人はどうしてこうなるんでしょう。(笑)
資料検討会が始まりえるが名司会振りを発揮して奉太郎を感心させたのも束の間詰めが甘いようです。
結局えるから発表ということになりました。
えるは「氷菓」第二号序文から読み取れる事実を抜き出しています。
一 「先輩」が去ったこと・・・先輩(えるの伯父・関谷純)は神山高校から中退。
ニ 「先輩」は四十五年前は英雄で四十四年前は伝説。
三 「先輩」は静かな闘士で優しい英雄
四 「先輩」が氷菓と命名。・・・今回は無関係。
五 争いと犠牲があった。

摩耶花は「何故英雄譚の部分を外したのか」疑問のようですがえるは書き手の心象なので敢えて入れなかったようです。
里志も「もっと泥臭い闘い」だったのではないかと推測しています。
えるの仮説は模擬店の売上金を狙う文化祭荒らしがカンヤ祭に現れ「先輩」が暴力で対抗して護ったのではないかというものですが奉太郎と里志があっさり却下です。
奉太郎は「伝統的に模擬店禁止のカンヤ祭では有り得ない」と言いますがえるは「お金に関係なく寄って来るのでは」と動じません。
返り討ちにあった奉太郎を「情けない」という里志ですが却下の理由を話します。
回りくどいです。(笑)
"事件"のあった1960年代というのは学生運動全盛の時代で所謂校内暴力の類は起きていなかったと言うのです。
奉太郎は「見て来たような事を言うな」と懐疑的ですが里志は趣味でその時代の事を調べているのです。
更に摩耶花の説もえるの説を否定したもののようでそのまま摩耶花の発表になりましたが里志はもう飽きているようです。
庭に池があると聞いた里志が見たいということで場所を縁側に移す事になりました。
摩耶花は図書室で「団結と祝砲第一号」なるものを発見したようです。
ニ号以降は発見できなかったようですが・・・。
里志も中身は兎も角胡散臭いと独り言です。
摩耶花の仮説は六月に教師に暴力を振ったというものでその原因は生徒の自主性を損なわれる何かがあったのではないかというものです。
この説も事件が六月で退学が十月という謎が残りますし暴力事件であれば尚更です。
とここで里志のお腹がなりました。
散々お菓子食ってたろ。(笑)
今度は場所を食堂に移します。
えるがおにぎりを握っていますが里志は嬉しそうです。
子供かよ。(爆)
今度は里志の番ですがいきなり摩耶花の説を部分否定してしまうという事で謝っています。
このタイミングって意図的なのか偶々なのか何とも言えませんが多分前者で相手に即した対応を取った心配りをしているんでしょう。
里志は壁新聞「神高月報」のバックナンバーを調べて"伝説的な運動"に関する記述に着目しました。
 事件では暴力は振われなかった。
 事件は全学に影響するものがあった。
 事件の最中、「我々」は団結した。
 事件では非暴力非服従が貫かれた。

奉太郎はこの"伝説的な運動"が果たして関谷純が関ったものを指しているのか疑問を持ちますが里志は裏付はないと涼しい顔をしています。
摩耶花は間接的になら"運動"と"事件"が別物であるならどちらかが伝説という一文があるはずだと言います。
ちゃっかり乗っかる里志です。
仮説を求められた里志は「これだけの資料では無理」だと言い「データベースは結論を出せない」と奉太郎に振っています。
真打の奉太郎ですが資料は用意したものの仮説はどうしたものかと困っています。
「神山高校五十年の歩み」のコピーを眺め溜息を付く寸前といった面持ちです。
テンパッた奉太郎はそもそもこれはやらなければならないことかと今更考えていますがそれは省エネというより現実逃避です。
もう完全に放り出そうとした時雨が降り出しえるが慌てます。
乾していた椎茸を取り込まないといけないようです。
ジャストタイミングで奉太郎に猶予が与えられ手洗いを借りる事になります。
どんだけデカイ家なんだよというところですが奉太郎も迷って何故かえるの部屋に辿り着きます。
ちょっと扉が開いていた(妙にえるっぽい笑)とは言え勝手に女の子の部屋を覗いたらいけません。
ただ机の上に広がる資料の数々を見て漸くスイッチの入った奉太郎です。
まぁ結果オーライですね。
トイレ(これまたデカイ)で四つの資料を結びつける何かを必死で思案する奉太郎です。
そして座敷に再び全員が集まり奉太郎は「仮説は用意していなかったから纏めに入ろう」と提案します。
「何かわかったんだ」と言う里志の言葉でえるも我を忘れています。
WHEN 何時 ・・・ 四十五年前で事件は六月で先輩が去ったのが十月。
WHERE 何処 ・・・ 神山高校。
WHO 誰が ・・・ 古典部部長・関谷純であり全校生徒も関っていた。
WHY 何故 ・・・ 自主性が損なわれ事件の原因は文化祭。

えるはどの資料に文化祭と書いてあるのかと尋ねますが里志が五十年史の昭和四十二年度の年表にある「文化祭を考える会」のことかと問い掛けます。
資料を見ると夫々に□と○の記号が付いていて□が毎年恒例で○がその年にだけ起きたことであると推測出来ます。
「文化祭を考える会」の記述には○が付いていました。
奉太郎はこの年の校長は学力重視宣言なるものを出したようですがその結果「五日間あった文化祭を縮小しようとして全学が燃え上がる程の生徒達の反発があったのではないか」と言いそれこそが"事件"の原因だと推測しています。
HOW どのように ・・・ 関谷純の英雄的指導に支えられた果敢なる実行主義。
WHAT 何を ・・・ 非暴力を貫きボイコット等を行い話し合いで解決。

事件と退学にズレがあるのは騒動の拡大を抑える為敢えて熱狂が収まる文化祭の後にしたのではないかと言います。
というのが奉太郎が四つの資料から読み取った纏めでした。
一先ず全会一致でそれを採用といったところですがえるは「何故自分が泣いたのか」という部分で疑問を持ちました。

真実に辿り着いたようですが裏付はないですしえるが知りたい真実の部分ではまだ届いていないと言う感じもありますね。
奉太郎のエンジンの掛かりは遅いですが仲間達との共同作業で何かを得られたのではないかなと思います。



L(^^).O(^^).V(^^).E(^^)
うんたん♪てへぺろ(・ω<)

KAkashi
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